韓国ソチプ旅行記episode2。ソウル・スウォン・江華島・DMZツアーの韓国旅行記。
 韓国旅行記 Day7 江華島(カンファド)

新村(シンチョン)バスターミナルから
帰国を明日に控えたこの日、久しぶりにひとり気ままにバスに飛び乗りソウルを離れることにした。目的地は世界遺産の地・江華島だ。

ナムサンのふもとにあるTOWER VILLEGEをAM9:00前に出発し、明洞駅へ向かう途中の街の雰囲気も特別なものはなく、すっかり韓国の町にも慣れた気がした。地下鉄で新村(シンチョン、ライン#2・駅#240)まで行き、7番出口から大通り沿いにまっすぐ歩き、白バイが止まっていた派出所の前をすぎたところに、江華島行きのバスターミナルがあった。初めての場所なのでゆっくり歩き、7分くらいかかったと思う。

それはバスターミナルというより、バスの駐車場といった感じだった。実際、チケット売り場も小さい。田舎のタバコ屋みたいなところだ。そこにバスが2,3台止まっていた。チケット売り場で切符(w4,400)を買い、指差されたバスに乗込んで一路、江華島に向かった。

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江華島バスターミナル(外)
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江華島バスターミナル(中)

江華島の世界遺産・コインドル
ソウル(新村バスターミナル)から江華島バスターミナルまで約1時間半かかった。
到着した場所は、田んぼが広がる田舎町だった。そのバスターミナルは広い。
パン屋・惣菜屋・雑貨屋が入った市場と隣接しており、人も多い。そこで、さっそくコインドルまでの切符(w700)を買いバスに飛び乗った。動き出したバスの上から見た、江華島の町は、本当に田舎町だった。バスターミナルの前に出店や市場が集中しており、遠くなるにつれて田畑が増えていった。

バスに乗ること約20分、運転手が教えてくれてコインドル前で下車した。降りた場所はだだっ広い野原の横だった。そこが世界遺産の地・コインドルだった。他に誰も降りなかった。

一言で江華島のコインドルをいうと、奈良の古墳群みたいなところだ。あの亀石や猿石がぽつりぽつりと存在する田舎景色だ。実際、コインドルとは先史時代に石で作られたアーチ上の墓のコトだが、見た目が橋みたいな石の塊がポツリポツリと野原の上に残っているところだった。小さなコインドルは高さ50cmもないが、大きなものは2m以上ありそうだった。野原をしばらく歩きまわるうちに、2,3組の家族らしき人たちが乗用車で来て観光していた。

江華島は韓国人にとっても観光地らしいが、車で観光する人がほとんどだと言う。
バスターミナルから観光地までバスで安く行けるのだが、帰りのバスがなかなか来ない。実際、コインドルからの戻る時は30分くらい待った。一向にバスが来なかったから。

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江華島ドルメン
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つぶらな瞳のマスコット
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こりがドルメン
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江華華城
コインドルから再び戻ったバスターミナルで、今度は江華島華城の南門に行くことにした。タクシーで約3分、1,500ウォン。タクシーで150円って日本じゃありえない料金だな。

下車したところは、南門の前。ソレを見てちょっとがっかり。水原華城を見た後だから、相当物足りない。ぶっちゃけ、ただの門。観光客もゼロ。しかも水原華城と違い城壁の上を歩く道すら続いていない。江華島華城は門や見張り台をひとつひとつバラバラに見てまわらなければならないらしい。町の中にある南門は完全に町の一部になっており、普通に自転車乗ったおばちゃんが門をくぐっているし、門の近くも路上駐車がけっこうある。そんなものか…とがっくりしてバスターミナルまで歩いて戻ることにした。

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江華島華城の南門
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チョジジン
再びバスターミナルに戻ると、PM1:00を過ぎていた。ちょうどチョジジン行きのバス(w1,250)がPM1:15にあったので急いで乗った。バスにはやたらお年寄りが乗っており、若い運転手に「スゴハセヨ」と一声掛けて降りていくおばあちゃんもいた。真似してみるか、とふと思った。窓の外の景色や車内の様子を観察するうちに、運転手がチョジジンと教えてくれた。一応カムサハムニダを添えてスゴハセヨと言うと、若い運転手がニコっと少し笑顔になった。

バスを降りて時計を見ると、約30分バスに乗っていた。降りた場所は、川か海のそばだった。他に降りた人は誰もいなかった。コインドルよりは観光地らしく、チケット売り場・Tourist Info・広い駐車場があった。とはいえ、駐車場にはほとんど車が止まっておらず、Tourist Infoも閉まっていた。チケット(w700)を買い、小さな要塞の中に入った。

1mくらいの石壁に囲まれた要塞の中には、ひとつだけ大砲が置かれた瓦屋根の建物がぽつりとあるだけだった。石壁の近くからは、川か海を挟んで反対側までかかる大きな橋が見えた。ぶっちゃけ、それだけのところだった。ココが江華島事件(1875年)の発端になったらしいが。

ところで、韓国人の国民性で一番ありがたいのは、親切なことだと思う。
実際、見ず知らずの旅行者なのに、めちゃくちゃ親切に道案内してくれたりする。
今回もチョジジンで遭遇した。というのも、江華島は市バスで観光地まで行くのは便利でも、帰りのバスがなかなかないというのがそもそもの原因だ。 この時は、チョジジンの次はどこに行こうかと駐車場の端っこで腰を降ろしていると、チケット売り場のおばちゃんが韓国語で話しかけてきた。日本人?と聞くので、拙い韓国語で返事し、チョンドサ(伝燈寺)に行きたいんだけどと言ってみた。すると、おばちゃん「チョイお待ち」と言わんばかりチケット売り場に戻って、バスのスケジュールを調べてくれた。あいにく1時間以上も待たなければいかず、結局タクシーを手配してくれたのだが、待っている間もチケット売り場の中のストーブをすすめてくれ親切にしてくれた。ありがたいね、こういう親切は。カムサハムニダと言って一路、お山の中のお寺・チョンドサに向かった。

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バス停はチョジジンの前
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石のゲートをくぐり要塞の中へ
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ひとつ残された砲台
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橋の向うはギンポ
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チョンドサ
江華島の地図を見ると、チョンドサは島の南側、チョジジンの西にある。タクシーでチョジジンからチョンドサまで約10分、6,000ウォンかかった。

チョンドサはお山の中の寺だ。
タクシーを降りて坂道を登っていくと、土産物店や定食屋が軒を並べていた。
入場券(w700)を買い、石垣をくりぬいた入口をくぐった。
そこからさらに、林の中の舗装されていない道をしばらく進むと、赤く色づいた木々の枝がいい具合に寺にかかっている場所に着いた。境内は割と広く建物はあちこちにあった。参拝者はざっと2,30人はいたと思う。読経が聞こえてくる建物から出てくる人や、写真を撮る家族連れとか色々だが、ツアー客はいそうになかった。皆、韓国人のようだった。

過去、釜山の梵魚寺(ポモサ)や通度寺(トンドサ)で見た韓国の寺は、ソウルの昌徳宮や景福宮といった王宮と同じく、朱色と薄いグリーンの色遣いが多かったが、チョンドサの宴府殿(こんな感じの漢字)はちょっと違っていた。緑が変色したようにも見えるが、不思議なブルーの色をもっていた。チョンドサの他の建物が朱色をベースにしているので、余計目立っていた。お山の中の境内は紅葉もあり、いとよろし、といったところだ。

境内をウロウロしていると、ふと面白いものを発見した。年代物に見える大きな瓶があり、その中にちび一休さんのような人形があった。胡坐かいているのもあれば、寝転んでいるのもある。皆、真ん中の菩薩像を囲むように置かれており、その様子がいい。深い意味はあるのか謎だが、チョンドサに行く際にはちび一休の修行がどうなったのかお知らせいただければ、いとうれし。

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境内にある巨大な瓶の中には・・・
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修行中のちび一休たちが!

チョンドサは紅葉も楽しめるところなので、寺を見て何がうれしい?と思う人にもいいかもしれない。雪景色もキレイそうなところだったし。

その後、チョンドサを後にし、山に囲まれて田んぼがある田舎景色をすこし歩いているうちに見つけたタクシーで、江華島バスターミナルまで戻った。約30分で11,800ウォン。 ターミナル内の惣菜屋で揚げソーセージ(w1,000)を食べて、PM4:00過ぎに江華島からソウルに帰ることにした。

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チョンドサの入口
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紅葉のチョンドサ
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チョンドサの境内
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不思議ブルーの寺
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チョンドサいいとこ
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江華島のジンセン
江華島の特産品が人参だ。
韓国料理だとサンゲッタンにはなくてはならない食材だ。その韓国人参がどっさり並んだ市場が江華島バスターミナルから徒歩5分のところにある。

市場の中は広い。裂きイカの足のようなジンセンの根がいたるところにある。壁には養命酒みたいなのもあり、漢方薬のような赤い箱が積み上げられていた。人参好きにはたまらないところだと思う(笑)バスターミナルから続く市場までの路上も、キノコや赤カブを売る出店が立ち並んでいる。実際買い物客もけっこういた。バスの待ち時間にちょろっと寄れるところだ。

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ジンセン市場にて
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江華島バスターミナルの近くにて
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夜の明洞(ミョンドン)とヴィトンたち
この旅行記で一番書きたかったことが、明洞のブランド物ショッピングについてだ。 帰国を明日に控えたこの日、江華島からソウルに戻り、夜の明洞をひとり歩きした時に、余ったウォン札をどうしようか?と考えていると、ふと思いついたのが始まりだ。

PM10:00前の明洞は人だかりがつきない。Miglioreの前のステージでは、まだライブパフォーマンスが終わったばかりの様子だった。明洞通りの出店も人だかりがはけては、戻るといった繰り返しだ。

夜の明洞を歩けば、誰でも多かれ少なかれ客引きの日本語を聞くと思う。「ヴィトン?シャネル?なんでもあるよ」とか「完璧なニセモノありますね」と一方的に聞こえてくる怪しげな日本語を聞き流す人もおれば、日本語で値段交渉している人もいる。良し悪しは別にして、それもソウルの一面であることは事実だ。実際にどのくらいの人がどのくらい買うのかも知らないけど。

平たく言えば、そういう買い物がけっこう面白い。
たくさんある出店をまわり、値段を聞き、値下げ交渉するのが面白いと。
実際、明洞のそういう店では、英語より日本語が通じるくらいほとんどの店員が日本語を話せる。とは言え、値下げ交渉が普通の韓国人と日本人は違う。また韓国人だからといっても値下げ交渉するしないは人それぞれだ。しかし、ぶっちゃけあなたが日本人で観光客だと分かった方が、いい買い物が出来る確立は高くなる。そりゃ当然とか、なぜ?と興味ある人、色々あると思うし、このあたりの突っ込んだ話は長くなるので別に書きたいと思う。

そんなこんなで夜の明洞を1時間くらい歩き回り、結局5軒以上の店を行き来した。
最終的に明洞駅地下のちいさなカバン屋で、30,000ウォンでヴィトン手帳を購入できた。最初の言い値が80,000ウォンだったのだから、けっこう善戦したと思う。おかげでTOWER VILLEGEの部屋に戻ったのはPM11:00前になってしまった。シャワーを浴びて、暖かいコーヒーを飲み、帰国の準備をした韓国旅行の最後の夜だった。

ちなみに、この日は大学入試の日で、夕方から受験を終えた高校生たちが大挙してロッテワールドに押しかけたおかげで大混雑だったらしい。韓国の受験戦争恐るべし。大学受験の日はロッテワールドは行かない方がいいよ、と。

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夜の明洞
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Migliore
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TOWER VILLEGEへの帰り道にて
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